実際に私が未経験転職活動をしてきた際に聞かれた面接の質問や、その時の成功談・失敗談を記事にしています。

私は機械系のテストエンジニアから、プログラミングほぼ未経験で車載組込みソフトエンジニアへ転職しました。応募約50社、面接まで進んだのは6社、内定3社。この記事では、その面接で実際に聞かれた質問と私の答え、そして正直に答えて落ちた質問まで、実録として公開します。

実際に聞かれた質問

未経験者の面接で問われるのは、「なぜ組込みソフト開発をしたいか」の一貫性と「やる気はあるか(自己学習できるか)」でした。

実際に聞かれた質問 面接官が見ていたもの(私の解釈)
なぜ組込みエンジニアになりたいのか 動機の強さと一貫性
なぜ機械系からソフトへ移るのか
※私の場合は前職が機械系の開発職だったので
転職理由に納得感があるか
C言語はどこまでやったか 学習の意欲
実際に何か作ったことはあるか 学習の意欲
弊社が何をやっている会社か知っているか 企業研究の本気度、何を作りたいか
なぜうちの会社なのか 志望動機の具体性
キャリアプランはあるか 入社後の成長イメージ

面接の回数は企業によりますが、私が受けた範囲では2次から3次まで。1次は人事との面談で、2次以降はエンジニア部門の課長や部長が出てくる構成が多かったです。この「誰が面接官か」によって想定する質問の内容や、印象の良い回答が変わってきます。

面接時の私の回答

ここでは実際の答え方を紹介します。

「なぜ組込みエンジニアか」への実際の回答
「ものづくりが好きで機械工学を学び、自動車部品メーカーで機械製品の開発に携わってきました。ただ、EV化やIoT化が進むこれからのものづくりでは、電動化とITの知識を持つエンジニアが求められます。今後の製品開発でより価値のある人材になりたい。そのため機械系の知識を活かせる組込みエンジニアになりたいと考えました」。この内容は毎回面接でも聞かれ、同じ回答を一貫して回答しました。
何故職種を変えるのか?という質問は異業種転職では必ず聞かれるので、納得感のある回答を用意しましょう。

ポイントは、「なぜ組込みか」と「なぜ機械系からソフトへか」が同じ1本のストーリーで答えられることです。動機がバラバラだと、どちらかの質問で必ず矛盾が出ます。

「なぜ弊社を志望するか」への対策は、企業によって回答を変える必要があります。応募企業のWebサイトで「何の製品を扱っているか」「どんな強みがあるか(業界何位か?など)」をひたすら見て、そこから逆算して企業ごとの志望理由を作っていきました。正直本心で回答しているわけではないのであまり褒められた方法ではありませんが、「なぜ弊社を志望するか」という質問には、この下調べが重要です。書類の段階でこの部分をどう作るかは、組込みエンジニアの志望動機の作り方にまとめました。

「C言語はどこまでやったか」には、大学の講義で履修した経験と、転職前の約2か月(Arduinoでの作品づくりを含む)で学び直したことを解凍しました。未経験枠の面接で知識を盛っても、本職のエンジニア(それも面接に参加する役職者レベル)にはすぐに能力を見抜かれるのでここは正直に答えましょう。

「何か作ったことある?」の質問に対して

私は転職前にArduinoで「熱中症リスク監視システム」を自作していました。部屋の温湿度から暑さのリスクを監視し、警告レベルを段階的に判定して、「危険」に達したら自動でエアコンの冷房を入れる仕組みです。作った動機は面接対策用と、どうせなら役立つものを創ろうという理由からです。

面接時には口頭で作成したシステムを説明し「どんなケースを想定したか」「誤動作を防ぐためにどんなガード処理を入れたか」を話しました。

面接官の反応としては
「実生活でそんなものを自作するなんて、組込みエンジニアへの意欲は高そうですね!」。といった感じで好印象だったのを覚えています。
やはり組込みエンジニア技術職ということもあり、自己学習の有無で面接官の反応は大きく変わるので、何かしらの学習成果は面接時に話せるようにしておくのが良いと思います。

ただし、成果物は高度である必要がないです。小さくても「考えて、作りきって、使っている」といった成果を面接時に話せるようにしましょう。

答えに詰まった質問【失敗談】

うまくいった話だけでは実録になりません。私が答えに詰まり、そのまま落ちた質問があります。

経験者と未経験者を同じ枠で募集している求人の面接で、こう聞かれました。「あなたが経験者に勝てる要素は何ですか?」。内心「勝てるわけないじゃん。何言ってんだ?」と思いました。迷った挙句「技術では経験者の方には勝てません」と正直に答え、その先を続けられませんでした。結果は不合格です。

当時の私の答え「技術では経験者の方には勝てません」。正直ではあるものの、そこで話が終わってしまい、採用する理由を面接官に渡せなかった。

ただその時の失敗を振り返り最低限これくらいは答えればよかったなと思いました。「技術の蓄積では敵いません。その分、前職で培ったプロジェクトを回す力と、学習意欲の高さで経験の差をカバーしたいと思います」と回答します。

この質問の狙いは、技術力の比較ではなく「未経験なりの戦い方を自覚しているか」だったのだと、いまなら分かります。正直さは大事ですが、正直に負けを認めて終わるのと、正直に別の土俵を差し出すのは違います。多少の割り切りも必要です。

技術質問と筆記テストについて

冒頭に書いたとおり、技術質問は、私が受けた企業ではほとんどありませんでした。未経験枠では、知識の深掘りより「学習してきた事実」と「人柄・ポテンシャル」が見られていた印象です。これは公的な職業情報とも整合します。厚生労働省の職業情報サイトでも、組込み・IoTのシステムエンジニアは「入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない」と整理されています(参考:職業情報提供サイト job tag「システムエンジニア(組込み、IoT)」)。だからこそ面接で問われるのは、いまの知識より入社後の伸びしろなのだと思います。

ただし油断できない点が1つ。筆記テストを実施する企業はありました。面接で技術を聞かれない分、基礎学力はテストで測られていて、点数は確実に見られています。私はテスト後の面接で「高得点だったねー」と言われたので、逆に点数が悪ければ面接すら請けれていなかったと思います。
ちなみに筆記テストはC言語に関するテストを実施する企業は少なかったですが、SPIは全社共通だったので、組込みエンジニアの勉強だけでなくSPIの対策もしっかりしてください。

よくある質問(FAQ)

逆質問では何を聞きましたか?

私は「組込みエンジニアとして採用していただけるのでしょうか」と、配属の言質を取る質問をしていました。未経験可の求人では、入社後にテスト業務や別職種へ回されるミスマッチが実際にあるからです。志望度が高い会社ほど、ここは濁さず確認することをおすすめします。

面接は何回ありますか?

私が受けた範囲では2〜3次まででした。1次は人事、2次以降はエンジニア部門の課長や部長との面接です。人事には動機と人柄を、技術系管理職には学習の中身と成果物を、と相手によって力点を変えると話が通りやすくなります。

技術質問の対策はどこまで必要ですか?

私の経験では、面接での技術質問対策より、C言語の基礎を固めて筆記テストに備えるほうが優先度は高いです。面接で問われるのは知識より「何を作ったか」でした。作品が1つあれば、技術の話題はそこを起点に進められます。

まとめ

私の面接経験を、そのままチェックリストにします。

  • 「なぜ組込みか」と「なぜ前職を離れるか」に矛盾なく話せる
  • 応募企業の製品・強みをWebサイトで調べ、企業ごとの志望理由を用意した
  • 学習内容と成果物を、話せる(作った理由・工夫した点まで)
  • 「経験者に勝てる要素は」に、技術以外の土俵で答えを持っている
  • 筆記テスト対策として、C言語やSPIを学習した
  • 自己紹介から逆質問まで6項目を紙に書き出した
  • 逆質問で配属(組込みエンジニアとして採用か)を確認する準備がある

最後に一つ。面接は「できる自分」を演じる場ではなく、「入ってから伸びる自分」を証拠つきで見せる場です。証拠づくりの手順、つまり書類や応募先選びを含めた転職準備の全体は、下の記事にまとめています。


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